自己破産基礎知識

破産手続開始決定

一般的に知らない人が多いですが、自己破産は「破産手続」と「免責手続」の2つのステップからなります。
※今後文章中に「自己破産」とある時は「破産手続」と「免責手続」をセットで指していると思って下さい。
自己破産、借金にお悩みのあなた、もしかして過払い請求が可能かもしれませんよ。専門家にまずは相談してみましょう。

「破産手続」が済んで破産が決定しても、それだけで借金が消えるわけではないのです。この後の免責が認められて、初めて借金が帳消しになります。とはいえ、破産が認められれば約90%が免責も認められると言われています。

破産手続開始決定とは、いわゆる従来の「破産宣告」のことで、平成17年1月1日の新破産法の改正により名称が変更し、何となくイメージが柔らかく?なりました。

破産手続開始決定の条件

自己破産は2つのステップを踏んで、はじめて債務の支払いが免除され、借金がゼロになるのですが、その1つ目のステップがこの「破産手続開始決定」で、債務者(破産申立人)が裁判所に自己破産の申立てを行い、裁判所に「支払不能」と認めてもらえれば「破産手続開始決定」が下りたことになります。

しかし破産手続開始決定が下りただけでは債務の支払いが免除される訳ではなく、 2つ目のステップである「免責許可の決定」を受けてはじめて債務の支払いが免除され、借金がゼロになるのです。

分かりやすくいうと・・・

「債務者=支払不能」と裁判所に認めてもらうことが、破産手続開始決定の条件なのです(裁判所に債務者は支払能力があると判断されると、破産手続開始決定は下りません)。

破産手続開始決定までの流れ

@
  債務者が裁判所へ自己破産の申立を行い、書式に不備がなければ受理され、裁判所は債務者の調査を行う
A
  自己破産の申立から「1〜2ヵ月後」に裁判所からの呼び出しがあり、審尋(審問)、いわゆる裁判官から「負債状況・資産状況・支払能力」などについて色々と質問される

※弁護士に自己破産手続の依頼をしていた場合、東京地方裁判所などの一部の裁判所では、「即日面接」という制度があり、自己破産の申立をした即日(または3日以内)で終わらせることができる場合があります

B
  調査、審尋(審問)の結果、裁判所に「支払不能」と判断されれば、審尋(審問)の日から数日以内に「破産手続開始決定」が下りる
C
  「破産手続開始決定」が下りた場合、債務者に換価するほどの一定の財産があれば破産管財人(裁判所が選任した弁護士など)が選任され破産手続が進められますが、換価するほどの財産がない場合は同時廃止(同時破産廃止)となり、破産手続きは終了し、「免責許可の決定」の手続きに移行します(個人の場合ほとんどが同時廃止となります)

※従来までは「 同時廃止確定後の1ヵ月以内に免責申立てをする必要がある」となっていましたが、」平成17年1月1日の新破産法の改正により、「破産手続開始の申立てがあれば、原則として免責許可の申立てもあったものとみなす」となりましたので、免責申立てを特に行う必要がなく、手続きの迅速化が図られています(債務者が、破産手続開始の申立ての際、免責の申立をしない旨を特に述べた場合は除く)。

破産が認められないケースもある

以上のことから、いくら自分では借金を返すことはできないと思っていても、裁判所の調査や審尋(審問)などによって、裁判所に「支払不能」と認められず、支払っていくことが可能と判断されれば、「破産手続開始決定」は下りないのです。

借りたお金は返すことが社会人の常識であり、またルールでもあります。実際にこの「破産手続開始決定」が下りれば、免責許可の決定も下りることがほとんどなので、そうなれば債権者の大きな不利益となりますので、裁判所も慎重に調査、審尋(審問)を行い、判断を下すのです。

自己破産は借金生活から解放されるための最終手段ですから、破産手続開始を申し立てたからと言って誰もが簡単に自己破産が認められるわけではありません。

「自己破産」の第1段階、「破産」が認められるためには、裁判所に「支払い不能状態である」と認定される必要があります。支払い不能状態とは、借金と現在の財産・収入を比較し、将来的にも継続して返済できないと判断される事を言います。

つまり、いくら本人が「もう無理だ」と思っても、客観的に見て返済可能だと判断されると破産手続開始の申立は棄却されることになります。

「破産」が認められる基準は?

「破産」が認められる(=支払い不能状態であると認定される)明確な基準はありません。負債総額に加えて債務者の年齢・職業・収入から総合的に判断されます。

例えば500万円の借金があっても年収が600万あるサラリーマンだと認められないケースが多い一方、借金は100万円でも、年収60万程度のフリーターの場合は認められることが多いようです。

目安として、毎月の手取り収入から必要生活費を引き、月々いくら返済に回せるかを考え、3年間で全額返済できないようであれば自己破産が利用できると考えられます。

「とりあえず破産手続開始の申立を行ったけど認められませんでした」では無駄な手間をかけることになりますので、自分が自己破産出来るかどうか微妙なラインの場合、一度弁護士に相談することをおすすめします。

pickup

風船の教室に通う

Last update:2017/9/14